木炭案内人

木炭昔話「大わらじと木炭」

富津市の関豊の道路脇に大きなわらじがかけられています。
この大きなわらじは片方で長さ150cm・幅60cm位、
ワラで編んだ酒樽が1個と木炭と杉の小枝も添えられます。
いつごろからの風習かはわからりませんが、
厄病神を自分の地域に入れないため、この地域に
はこんな大きなわらじを履く大男がいるという意味で、
地域境の要所要所にぶら下げたそうです。
昔、疫病が流行した時に地区の人たちがワラをも掴む
気持ちでこのような呪いをしたのではと言われます

わらじに添えられる木炭は 「私の地区では疫病は済み(炭)ました」
杉の小枝は「疫病が過ぎ(杉)ました」
という意味だそうです。
これを見た厄病神が地区の入り口から背中を丸めて
引き返していくだろうと考えたとか。
しかし、ただ厄病神を門前払いしたのでは後の祟りが恐いと
酒でもてなし、新しいわらじを履いて帰って頂くという意味。
毎年2月はじめに、当番の家でワラを用意し、みんなで
お堂に集まって作り、古いわらじと取り替えているのです。
この作業は「つなつり」(綱吊り)と呼ばれていて
この地区では特異な民族伝承行事として伝えています。
現在では3個、関尻地区の主要道路脇に吊り下げられます。
少子化、過疎と大きな問題を抱えいつまで伝承できるのか、
これからが大変かもしれません。
こちらの方にお越しの際は捜してみてはいかがでしょう。
わらじ
ボタン木炭販売ペ−ジへ